もうすぐひな祭りですね。
ひな祭りは桃の節句ともいわれ、女の子が健やかに育つように祈願する日であり、その日は3月3日となります。
こういった行事は季節の移ろいとともに、健やかに幸せに暮らせるように祈願した昔からの先人の知恵でもあります。
行事はみなさん好きですか?行事を大切にしていますか?
私は好きです。なぜならその季節季節を感じる事は心と体の栄養になるから。
また、その行事に頂く食べ物はそれぞれの季節に合ったものです。
季節に合った食べ物を取り入れる事で、これからの季節に対応できる体を作ってくれます。
旬の食材は一番の栄養!
また、行事を行う事は心の豊さにも通じ、感受性や感性など「感じる心」も養ってくれます。
今はなかなか毎回の行事を楽しむ余裕のない社会になっていますよね。コロナのせいもありますが、それだけではないはず。
いつもの日常では味わえないことを味わうのが行事でもあり、非日常を体験する事で心のバランスがとれ、また日常生活の励みにもなります。
だから今日は一緒に「桃の節句~ひな祭り」を感じてみましょ(^^)/
女の子の節句と云われていますが、子どもだろうが、大人だろうが関係ない!(笑)
‶女‶である事に変わりはありませんし!返ってお子さんより、大人の方によりこういった行事や節句は感じて頂きたい。
そうする事で少しでも疲弊した心が元気になると私は信じています☺
それに、節句は子どもだけでの行事ではなく、みんなが健やかに過ごせるための行事。大人だって無病息災は願いますよね?(笑)
目次
節句・節供とは?
一年の節句は全部で五節句あります。
ひな祭りの他には、
◯1月7日の「人日の節句・七草の節句」(健康のために七草粥を食べますね)
◯5月5日の「端午の節句・菖蒲の節句」(現代は柏餅をいただいたり、菖蒲湯に入ったり)
◯7月7日の「七夕の節句・笹の節句」(織姫と彦星の話が有名。元は女性が裁縫の上達を願ったものです)
◯9月9日の「重陽の節句・菊の節句」(少ないでしょうが、菊酒を頂いたり。菊は不老長寿に効くといわれており、また漢方薬にも使われているそうです)
この節句とは季節の変わり目に行われる無病息災を願う日。
「節句」とは「節供」とも書きます。
季節の変り目には邪気が強まるので、先人たちはその邪気を払うために神様にお供えをし無病息災を願ってきました。
そのひとつが来月のひな祭り、「上巳(じょうし)の節句・桃の節句」です。
「上巳の節句・桃の節句」について
中国から日本へ。そして日本の中で変化してきたひな祭り
「上巳の節句」とは古の中国から伝わってきたもので、それは邪気を祓うために水辺で体を清めていました。
それが日本に伝わり、人の代わりに人形に汚れをうつし、それを川に流す習慣になります。これは「流し雛」ともいわれ今もこの行事を行っている地域はあります。
また、平安時代の貴族たちにより、女の子たちが人形を使って遊ぶ遊びが流行り、それが今のひなまつりに繋がっているそうです。
よくひな人形はこどもの身代わりになるといわれるのは、この流し雛の習慣から来ているんでしょう。
先ほどもいいましたが元々節句は邪気を払うための行事。
ですので、それぞれの時代の動きで今は「女の子の節句」となっていますが、元々女の子限定ではなく、全ての人の無病息災を願った行事だったことがわかります。
「桃の節句」はどこから?
今の暦はグレゴリオ暦(新暦)ですが、明治以前は旧暦を使っていました。その旧暦での3月3日(現代では4月前後)頃には桃の花が咲くころ。
桃の花は魔除けに効くといわれており、雛人形で遊ぶ子どもたちの成長と健康を祈ったとされています。
それがこの現代まで伝わっています。
ひな人形を飾るのは
お雛さんを飾るのは、先にもいいました、身代りになってもらう「流し雛」からきています。
流し雛からだんだんと技術が発展し、今の雛人形のように高度なお人形が作られるようになり、飾られるようになっていったそうです。
ひな人形を出す期間
ひな人形は約1か月前、立春(2月3日、4日)から雨水と呼ばれる2月19日ごろの間に出すのがよいとされています。
また直すのはひな祭りが終わり早々に直した方がよいとされています。
私もこどもの頃から「早くしまわないとお嫁さんにいけない」とよく聞いてましたが、母は面倒臭がりやで家はなかなかしまわずでした。ひどい時には4月に入ってもまだ出しっぱなしの時もあったぐらい。
あの時はただの迷信だと思っていましたが、たまたまなのか、私はいまだに独身(今41歳)で、5歳下の妹がいるのですが、その妹もこの前まで独身でした(35歳まで)。妹は今は既婚者です。
それを考えれば、たまたまでも迷信通りになってしまったな…(-_-;)と思ってしまうのです(苦笑)
(ちなみに弟もいるのですが、弟も未だ独身です笑)
ひな祭りに頂く食べ物とは
「ひな祭りには決まってこのごはんだった」と記憶している人もいるのではないでしょうか?
邪気や厄を払う、縁起の良いとされるお食事があります☺
ちらし寿司
今ではひなまつりにはちらし寿司が定番。じゃあなぜちらし寿司?
元々は「なれずし」からきている。
「なれずし」とは昔の平安時代に食べられていた食材で保存食だったそう。
「なれずしは、主に魚を塩と米飯で乳酸発酵させた食品である Wikipediaより」
このなれずしとは今のお寿司の原型だそうで、発酵させて日持ちさせたもののようです。そしてこのなれずしを美味しく頂ける時期がちょうどこのひな祭りの時期だったようですね。
それから以降、お酢を使うようになり、色々な食材を使えるようになっていった事が今のお寿司になっていったそうです。
お酢は殺菌作用があるので日持ちしますもんね。
ちらし寿司の具材
地域によっても具材は変わってくると思いますが、代表的な具材は
・海老
・レンコン
・お豆
・錦糸たまご
・三つ葉
などがあります。
この中にも縁起のよい食材があります。
それは、
・海老は長寿を願って、
・レンコンは先を見通せるように、
・お豆はマメに動けるように、
という願いが込められています。
蛤(はまぐり)のお吸い物
蛤も縁起の良い食べ物とされています。
蛤は、同じ貝でないとピッタリと合わないことから、夫婦円満の意味も含まれています。このひな祭りに食されるのは「将来この貝のように添い遂げられる人と結ばれるように」という願いが込められています。
菱餅(ひしもち)
菱餅って3色ですよね?
あのきれいな3色。ただきれいなだけでなく、それぞれの色に意味があります。
菱餅の色の意味
赤(ピンク)クチナシ…魔除け:桃の花のイメージ
白 菱の実…長寿:雪のイメージ
緑 蓬(よもぎ)…健康:新緑のイメージ
またこの3色の色の順によって、それぞれの想いも込められています。
白酒
白酒を飲まれるようになったのは江戸時代からで、それまでは「桃花酒」という、桃の花を浮かべたお酒が飲まれていたそうです。桃は先ほども言いましたが、邪気を祓う、厄除けとして古代より用いてきたため、お酒に浮かべて飲むと邪気が祓われるとされていました。
白酒とは、
白酒とは、焼酎やみりんに蒸したもち米、麹を加えて1か月ほど熟成させたのち、すりつぶして作られる日本の酒の一種 Wikipediaより
らしく、アルコール度数は10%前後とまぁまぁあります。
これらはどれも、健康や幸せの願いが込められた食べ物。
ぜひひな祭りには、先人の想いや祈りのこもったお食事を頂きたいですね☺
そして健康な暮らしを営んでいきましょうね。
それが、今までずっと受け継がれてきた想いであり、今の私たちの願いでもあり、そしてこれからも受け継がれていく祈りです。変わる事のない想い。
人間やっぱ、健康が一番ですね!☺
おしまいに
いかがでしたか?
おひなさんには想像もできないほどの昔からのたくさんの想いが詰まった行事だと思えたのではないでしょうか☺
菱餅にしても、あの一品にあれだけの意味が込められていた事に本当に日本人の繊細な心を感じます。
それに元を辿れば女の子だけでなく、全ての人にとってのひな祭りなんだという事もわかって頂けたと思います。
ですから、独身のあなたも私も!まだおひなさんを出していらっしゃらなければ、急いで出してくださいね!そして片づける時は早々に片付けましょう!(笑)
一つ一つの行事に触れる事は、感慨深く私たちの心の勉強にもなりますし、また非日常を感じる事もできます。
非日常は生活のバランスをとる上で大事な事。ずっと日常生活ばかりだと息苦しくなりませんか?
「何でもいいので、普段と違う事をしてみる」「特別感のある事をしてみる」などを日常生活の間に挟むの事は大事。
行事は非日常を味わうのに正にピッタリ!
お家でちらし寿司やお吸い物を手作りをしてみたり、先ほどの菱餅についてネタとしてお話したりするのもまた楽しいと思います☺
今はまだコロナで自宅にいる人も多いでしょうから、ぜひお家でひな祭りしてください!
日本文化に触れるいい機会です!
それでは、また…♡